◆災害時の緊急通報をより迅速かつ的確に運用するためのアイディア | 拝啓 消防庁様 気象庁様 ドコモ様 au様 ソフトバンク様 LINE様 新たな緊急通報システムについての御提案◆
熊本地震で被災されたすべての皆さまにお見舞いを申し上げます。週末に被災地の深刻な状況を報道で見て、考えさせられました。大規模災害時に救急車を迅速に呼ぶことが出来るだろうか？ いや、違いますね。みんなが救急車を呼んだ時に、限られた数の救急車と消防車でどのような優先順位で救助に向かうのだろうか？ と。もちろん消防庁では、事故や災害などでケガ人が多数出た場合に、救急搬送の優先順位を見極める「トリアージ」についてマニュアルがあるはずです。それでも、救急要請が相次いだ場合に救急車が来てくれない、119番に繋がらないという状況をイメージすると、物凄く暗い気持ちになります。通常時でも救急車の出動は年々増加傾向にあり、過去最高件数を更新した自治体も少なくありません。そしてふと思いました。この高度にITが発達した現在、救急車の呼び方は電話に限定されなくても良いのではないか？ どうして119番通報アプリがないのだろう？ リサーチしてみたところ、学びとともに良いアイディア（自称）が浮かびましたので考察してみたいと思います。
●119番通報の多様化についての検討 新たな緊急通報についての状況●
消防庁で2015年9月から119番通報の多様化についての検討が実施されておりました。「様々な状況における音声以外の緊急通報手段の実現。いつでも、どこからでも通報できる、音声によらない緊急通報手段の確立」素晴らしい取り組みです。詳しく知りたい方は、100ページ超に及びますが「119番通報の多様化に関する検討会中間報告」をご覧になっていただければと思います！ 文字多いという方は、以下のイメージを参照下さい。
※出典：119番通報の多様化に関する検討会中間報告(概要)（画像にリンク貼付）
素晴らしい資料ですが、報告書を読めば読むほど、恐れ多くも、官民連携でもっと簡素なシステムを運用出来るのでは？ と思いましたので、恐悦至極ながら勝手な意見を申し上げることをご容赦ください。まずは実現イメージをご紹介しましょう。徳島市が既に音声言語等に障害のある人を対象として実現しています。
簡素でわかりやすいユーザインタフェース！ 素晴らしい救急要請システムです。しかし、本システムは、事前登録が必要であること、利用可能地域が徳島市内であること、そして、音声言語等に障害のある人のみを対象としている限定されたサービスであります。これを社会システムとして運用してはどうかと思うわけです。莫大な投資をせずに実現することが重要ではないでしょうか？
●救急車を電話でしか呼べないことの問題点 データ通信専用SIMは救急要請出来ない●
・電話は1対1の対になるツールである。通報者の数だけ電話に受け答えする人員が必要。
※地震や台風などの大規模な災害時には大規模災害モードに切替え、119番通報の輻輳などに対応するシステムになっているが、大規模災時に確実に機能する保証はない（輻輳する可能性あり）。また、輻輳とは異なるが、2015年4月14日東京23区で119番通報が4時間近くつながりにくくなるトラブルが発生している。
・必要な情報を取得するのに時間がかかる。
「誰が？ どこで？ どんな状態？」であるのかを迅速かつ的確にヒアリングするのが困難な場合がある。通報者の説明能力に依存するとともに、パニック時に冷静な情報を話せる人ばかりとは限らない。
・位置情報の取得に難あり。
※消防庁では携帯電話の位置情報を受け取り、通報者の位置を瞬時に割り出すシステムの運用をしているが、携帯電話（スマホ）の全地球測位システム（ＧＰＳ）の機能が「オフ」になっていると、消防が通報者の位置特定に手間取るケースが発生。なお、「発信地位置情報通知システム」導入により精度の高い位置情報が取得可能にはなっている。
・音声通話に対応していないSIM（データ通信のみのSIM）を使用している場合、緊急電話が使えない。なぜなら、電話機能が利用できないから。
※これってけっこう致命的ですよね。いざという時を考えると怖いです…。
・言語問題（言語に障がいがある方や、外国人の通報者）等々…。
課題をいろいろ洗い出してみましたが、これは頭の良い方（学者やコンサル）がやった方が良い分析ですし、きっと論文等で出されているものでしょう。だから、解決に向けたアイディアをさっさと提案した方が付加価値がありますね。ついつい企画書の要領で課題を列記していたら無駄に時間使いました(>_<)。
※長くなりますので、近々アップデートいたします。
