社員の労働意欲(やる気)を失わせる施策を推進することに関して富士通の右に出るものはないと思う(業績の悪くない大企業間比較
)。
働き方改革てんこ盛りの富士通、定期代廃止にオフィス面積半減
(https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00112/070600009/)
私は全員が定時で働くことに懐疑的である。同じ時間に出社して同じ時間に退社する。だから通勤混雑が発生する。実に馬鹿馬鹿しい。
同時に日本で完全な成果主義制度の導入は難しいと考えている(高齢層で付加価値を出せている人材なんて一握り。そしてそれを定量的に評価できる人材はもっと稀有。評価者の好き嫌いに大きく左右され運の要素が大きい)。
少なくとも自分のサラリーマン時代はフリーライダー側だった。社会安定のためにはそれは一概に悪いことではないと思う。
だから「週35時間(例)」と所定労働時間を定めるのは現実的である。
※意識高い系の人の議論はそっちで好きにやって下さい。
その妥協案として「フレックスタイム制」や「コアタイム」が登場して、
・好きな時間に出社/退社を許可する
・固定給を縮小して成果給を拡大
が支持を集めてきた。私も個人的にこの方向に賛成である。
指定時間分は働かねばならないけれども、働く時間と場所が選べるのは魅力的な仕組みだ。
それを富士通は「テレワーク勤務を基本とする」とのこと。
テレワークでオフィスワークと同等程度の仕事を出来る人間が半数いるとはとても思えない(主観)。
そして通勤定期廃止。嫌な施策だ。
私は昔、早稲田駅に住んで竹橋駅に通勤していたのだけれども、高田馬場駅~大手町駅の定期を購入していた。東京駅のデパ地下でショッピングする機会が多かったし、飲んだり山手線に乗り換えるために高田馬場駅を頻繁に活用していたためだ。
●定期代
早稲田~竹橋:37,530円(6ヶ月)
高田馬場~大手町:39,370円(6ヶ月)
会社からは早稲田駅~竹橋駅の定期代支給。追加で2,000円(6ヶ月)を支払うだけで生活の利便性はめちゃくちゃ上がる。
通勤定期券代の支給を廃止して出勤時にかかった実費を精算する形に変更するとどうなるか?
・途中下車の度に支出が発生
・寄り道の度に支出が発生
通勤定期区間内の休日移動が無料だったのが都度発生。考えただけでげんなりする。間違いなく移動を自粛させるだろう飲食店や小売店等幅広く悪影響を与える)。
そして実費精算が効率的だとはとても思えない(申請稼働やチェック稼働がかかる。技術的には自動化は簡単な一方で実態は無駄な業務で溢れている)。
リモートワークや在宅勤務を増やすのは理解できるし、オフィス面積を削減するの合理的だと思う(都心の賃料はべらぼうに高いし、賃料ほど無駄な固定費はないと個人的には思っているから)。
希望者がテレワークを選べるようにするのは従業員の会社へのロイヤルティーを高める有効な施策であろうが、テレワークを望まない従業員にテレワークを強制させるのは会社と従業員の利益になるのか疑問である。
残業代削減とか通勤定期廃止とか日本は労働者を貧しくする施策ばかりで気が沈む。
最近、分配の議論ばかりを目にするけれども、可処分所得を増やす政策を推進しなければ日本はますます貧しくなるだろう(手遅れになりつつある)。
※主観ばかりの駄文で失礼。素人分析で価値を出すのは難しい(専門家の価値ある分析が数えきれないくらいあるが日本はそれを報じない&読まない)。論理破綻していない意見と提案にも意味があるのではないかといふ考えです。
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